本丸は今日も素麺日和

・2015年の8月発行の本の再録であるということを前提に読み進めてください  寸胴鍋の前には熱気が満ちている。火を止めて菜箸で鍋底をひっかき、燭台切光忠はまくり上げていたジャージの袖を下ろした。「長谷部君、行くよ」「ああ…

廃業届を税務署に提出した。 正直ずっとこのポジションでいると覚悟していたので、拍子抜けっちゃ拍子抜けである。安定生活に突入できそうということで、まあ喜ばしいことです。詳しくはあんまり言えないんですが、一応それなりに専門的…

金はないが、就職祝いにこのくらいはと㊇千秋楽の配信を買った。本当は木曜日の日替わり長谷部ソロとか自分が行った金曜とか、キミの詩サプライズとか鶴による一曲捩じ込みとかも見たいけれども、円盤まで我慢するので運営ちゃんは年始に…

次の職が決まりました。待ってろよボーナスと有給のある生活。それにより確実に平日6時過ぎ起きが確定されたため、生活リズムの立て直し中です。最近は頑張っていーてれの0655見てます。それと同時に、もう今後は上手いこと行けば数…

ベランダの柵にラティスをくくりつけ、植木鉢をぶら下げてハーブを育てていた頃から一年ほど。ようやく枯らしっぱなしの奴らを片付けた。仕事の忙しさとかストレスだとか何だとかでほぼ放置することになり、命の残骸が圧を放つ場所になっ…

両親のお供で國學院の博物館へ行きました。三嶋大社関連の展示目当てということで、「また佐野美行きてぇな~」なんて考えつつ展示を巡っていると、常設エリアから父親が「なんか刀剣の展示あるよ」と呼んでくるわけです。 「興味のある…

色々と更新

してみました。とうらぶの中から、ちびっと支部に上げていたものをへしさにとオールキャラ。アンジェでも2本既刊から引っ張ってきてます。 支部に上げてたやつについては、近々こっちのリンクをあっちに張るし、そのタイミングで消そう…

朱の窓辺にて

 私が聖地にいたころ? ずいぶんと昔のことをご存じですのね。ええ、ええ。このようなお婆さんの昔話ではありますが、あなたのお役に立てるのならばお話しいたしましょう。 あれは、私が十八の春でした。同じく聖地への赴任が決まった…

あえたひに

 駅で出迎えた元同僚の外見は、当然だが全く変わっていなかった。その反面、自分の顔――腹立たしいことに目元や口元辺りを見たリュミエールは、驚いたような表情を浮かべている。 主星の中でも、中心からここは遠い。自然が多く、広大…

居酒屋 あるじ

「さっぶ! いや、さっ、ぶ!」 笹貫がこの身を得たのは、夏の盛りだった。知識でしか知らなかった冬を体感するのは、これが初めてのこと。 呼吸をするたびに、空気を通す鼻が冷えていく。身をこごめ、せめて風除けにと前を行く広い背…